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清水西谷&朝岡さやかプレミアムライブ「三美一体の響宴」ライブレポート シュイロ

  • 2024年05月04日
  • NEWS

紅い平安神宮の鳥居のすぐに「シュイロ」はあった。

通りに面して広く取られた開口で、おしゃれなのに親しみやすいたたずまい。

普段は人気のレストランだが、今日は予約してくれた方だけが入れる。

ドアを開けてもらって入って来られる方の嬉しそうなようす。

ああ、皆さん楽しみにされてきたんだなと思う。

そんな愛され方をしているお店でライブが始まった。

シュイロで各種のイベントを亀井登志夫がプロデュースする第1弾として行われたヴァイオリン清水泰明とチェロ西谷牧人のデュオ「清水西谷」とピアノ朝岡さやかで行われたプレミアムライブの模様をお届けする。

 

登場から、ステージというよりは”ひな段”に乗って思い思いの場所に陣取り、楽器を響かせ始める。のっけからよく響く。

ああ、ここは彼らにびったりの場所なんだな。とても雰囲気が合っている。

 

ピアノトリオというクラシカルな編成でありながら、セットリストすべてがオリジナル、清水、西谷、朝岡が作曲した曲のみを演奏するライブで、初耳な曲ばかりのお客様もいただろう。それなのに、自然にメロディを楽しみ、音色を味わっている様子がうかがえる。

この丸みを帯びた雰囲気、柔らかくて優しくて

でも大人の感じで、心にゆとりがあって

この安らかな空気と心震える良い時間。

途中の曲でも清水はひな壇に上がり、自由なパフォーマンスをする。予定外ではあっただろうが、清水が楽しんで演奏する様子を西谷と朝岡が楽しむ。

朝岡が弾いているのは遠州楽器のピアノの初号機だそうだ。

大手楽器メーカーとは違うアプローチで作られるピアノ。小ぶりながらもどこか懐かしいような醸された音を出す。空間と楽器がよく馴染むメロディと音色。遠州のピアノは朝岡にはまっている。演奏後、ここはホームな感じがすると朝岡は言っていた

清水のヴァイオリンもよく響く。細かい音や響きがよく聞こえて、心の奥がくすぐられる。そして抜群の安定感を誇る西谷のチェロの音色。じーんと心地良い。

 

セットリストの中に「しもうら弁天会の歌」という変わった名前の曲がある。

清水が熊本・天草で経験したホスピタリティに応えて作った新しい曲だ。

人のために作る曲ってめずらしいのかな、圧倒的に愛がある。そういう曲がよく似合う場所だった。

 

聴いている時はすべてを忘れてしまっていたけど、ここはレストランだった。

こだわり抜いて作られた卵を使ったレストラン。

あ、もしかして、たまご?

日常的な安心感がありつつも感動的に美味しい時がある。

丸みを帯びた優しい黄色。

そんなたまごやさんのレストランの雰囲気が、そのまま生きていた
(Sayaka Isojima)

― setlist ー

[作曲者名:曲名]

清水泰明:Terminus

清水泰明:Format Zero

清水泰明:不思議な人

西谷牧人:15

西谷牧人:優駿

朝岡さやか:夕桜(朝岡ソロ)

朝岡さやか:疾走するフェルマータ

朝岡さやか:山紫水明

西谷牧人:Urban Highway(清水西谷デュオ)

西谷牧人:Green Wind

清水泰明:しもうら弁天会の歌

清水泰明:小春日和

〈アンコール〉

清水泰明:Frost Flower(トリオ版)

清水泰明:Maniatta